医療費控除とは?いくらから対象になるか・計算方法を解説【2025年版】
医療費控除とは
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告をすることで所得税・住民税が還付・軽減される制度です。
会社員の方は年末調整で多くの控除が自動的に処理されますが、医療費控除は自分で確定申告をしないと適用されません。払いすぎた税金を取り戻すチャンスを見逃さないよう、対象かどうかを毎年確認することをおすすめします。
なお、医療費控除を申告できる期間は、翌年の1月1日〜5年間です。過去の分をまとめて申告(還付申告)することも可能なので、以前申告し忘れた年がある方も対処できます。
いくらから対象になる?計算方法
医療費控除の控除額は以下の式で計算します。
控除額 = 実際に支払った医療費の合計
− 保険金などで補填された金額
− 10万円(または所得の5%・少ない方)「10万円または所得の5%のうち少ない方」が基準額になります。所得が200万円未満(年収目安:約310万円未満)の方は「所得の5%」が基準額となるため、年収が低い方ほど少ない医療費でも控除が受けられます。なお、基準額の判定は申告者本人の所得で行います。家族の収入は関係ありません。
具体的な計算例
例①:年収400万円(課税所得200万円)の方が年間15万円の医療費を支払った場合
- 基準額:10万円(所得の5% = 10万円、どちらも同額)
- 控除額:15万円 − 10万円 = 5万円
- 所得税率20%なら:5万円 × 20% = 約1万円の還付
例②:年収150万円(課税所得50万円)のパートの方が年間8万円の医療費を支払った場合
- 基準額:所得50万円 × 5% = 2万5千円(10万円より少ないためこちらを使用)
- 控除額:8万円 − 2万5千円 = 5万5千円
- 所得税率5%なら:5万5千円 × 5% = 約2,750円の還付
控除額が大きくなるほど還付額も増えます。また所得税だけでなく翌年の住民税も軽減されます。
セルフメディケーション税制(スイッチOTC控除)との違い
医療費控除とは別に、セルフメディケーション税制という制度もあります。市販の特定薬品(スイッチOTC医薬品)の購入費が年間1万2千円を超えた場合に適用される控除で、通常の医療費控除との併用はできません。どちらか有利な方を選んで申告します。
対象になる医療費・ならない医療費
医療費控除の対象かどうかは、「治療目的かどうか」が基本的な判断基準です。
✅ 対象になるもの
- 病院・歯科・眼科などの診察・治療費
- 処方された薬代(調剤薬局での購入)
- 入院費(食事代・差額ベッド代の一部)
- 出産費用(妊婦健診・分娩費用)
- 介護保険サービスの自己負担分(一部)
- 通院のための交通費(電車・バス・やむを得ないタクシー)
- 歯の治療費(インプラント・矯正も「治療目的」なら対象)
❌ 対象にならないもの
- 市販の風邪薬・サプリメント・ビタミン剤(※スイッチOTCは別制度)
- 健康診断・人間ドックの費用(※異常が見つかり治療につながった場合は対象)
- 美容目的の整形・ホワイトニング
- 眼鏡・コンタクトレンズ(※治療用は対象)
- 予防接種(インフルエンザなど)
- マイカー通院のガソリン代・駐車場代
家族の医療費も合算できる
生計を一にする家族(配偶者・子・親など)の医療費は合算して申告できます。基準額はあくまで申告者本人の所得で決まりますが、医療費は家族全員分を合算できるため、それぞれの医療費が少額でも合計すると基準額を超える場合があります。家族全員分の領収書を1年分まとめて保管しておくことをおすすめします。
よくある間違い
❌ 間違い①:10万円以上払わないと対象外と思っている
所得が200万円未満(年収目安:約310万円未満)の方は「所得の5%」が基準額になるため、10万円以下の医療費でも控除が受けられる場合があります。年収が低い方ほど申告のハードルが下がります。
❌ 間違い②:保険金を引き忘れている
生命保険・医療保険から受け取った給付金や、健康保険の高額療養費として支給された金額は、医療費から差し引いてから計算しなければなりません。引き忘れると過大申告になります。
❌ 間違い③:領収書を捨ててしまっている
医療費控除の申告には領収書が必要です(5年間保管義務)。病院・薬局のレシートは捨てずに保管しましょう。マイナポータルと連携することで医療費通知情報を自動取得できる場合もあります。
❌ 間違い④:通院交通費を申告していない
電車・バスなどの公共交通機関を使った通院交通費は医療費に含められます。領収書が出ないため見落とされがちですが、日付・区間・金額をメモしておくだけで申告できます。
❌ 間違い⑤:歯の矯正・インプラントは対象外と思っている
大人の矯正は美容目的とみなされる場合もありますが、子どもの発育上必要な矯正治療や、噛み合わせの改善など機能回復を目的とした治療は医療費控除の対象になります。歯科医師に「治療目的である」旨を確認しておくと安心です。
ゼイカルで控除額を確認する方法
「計算が面倒」「自分が対象かわからない」という方には、ゼイカルの医療費控除チェッカーが便利です。

使い方は3ステップです。
- ゼイカルにアクセスして「医療費控除」を選ぶ
- 年間医療費の合計・所得・保険金の受取額を入力する
- 控除額と還付金の目安が即座に表示される

登録不要・完全無料で使えます。スマートフォンにも対応しています。
表示される結果はあくまで参考値です。正確な金額は税務署・税理士にご確認ください。
まとめ
- 年間医療費が「10万円または所得の5%」を超えたら医療費控除の対象
- 対象は「治療目的」かどうかで判断。家族分も合算できる
- 申告には領収書と確定申告が必要(年末調整では適用されない)
- 過去5年分をまとめて還付申告することも可能
医療費の領収書を1年分まとめて、まずは控除額をシミュレーションしてみましょう。
👉 ゼイカルで医療費控除額を計算するふるさと納税との組み合わせで、さらに節税効果を高めることもできます。
👉 ふるさと納税の上限額もシミュレーションする現在の記事では「2025年版」と記載していますが、税制改正は毎年実施される可能性があります。最新情報は国税庁・お住まいの市区町村の公式サイトで確認することをお勧めします。
本サービスの計算結果はあくまで目安です。実際の税額・控除額は個人の状況によって異なります。正確な情報は税理士・公認会計士または税務署にご確認ください。本サービスの利用によって生じた損害について、運営者は一切の責任を負いません。